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小松ちゃんが功労賞を受賞!
オープロの設立者の一人でもあり、屋台骨であったアニメーター・故小松原一男が国際アニメフェア2009で功労賞を受賞した。
ナオ子未亡人を差し置いて賞状とトロフィーを、なみき社長が受け取りに出席、故人に代わり挨拶をしました。
小松原一男

授賞式最後の記念撮影。

壇上で挨拶する下駄のなみきたかし

受賞のごあいさつ  なみきたかし
高い所から、そして似つかわしくない格好で失礼いたします。
一言亡き小松原に代わりましてお礼を申し上げます。
わたしどもオープロダクションはとても小さな会社です。コンピュータなどない、鉛筆とけしごむと紙しかない会社で数十人のアニメーターが絵だけを描いて約40年間、アニメーションの業界でお仕事をさせて頂いております。
一昨年になりますが、私の前の代表である村田耕一というアニメーターがやはりこの功労賞をいただきました。小さな会社ではありますが、ふたりもこの功労賞をいただくような人材に恵まれまして、その中で長きにわたって絶えず作画作業を続けてきたのは誇りとするところです。
1970年に設立したのですが、僕もほとんどこの約40年間、小松原、村田と一緒にアニメーションの業界で仕事をさせていただきました。あっという間の40年でした。当時設立された仲間の会社というものはほとんどなくなってしまって、最古参の部類にはいります。
古さ、小さなの自慢ばかりでなく、なによりも仕事が自慢の会社です。小松原はみなさまの評価のおかげでアニメーションの歴史に残るたくさんの作品に携わらせていただきました。デビルマンに始まる永井豪さん原作の一連の作品、銀河鉄道999をはじめとする松本零士さんの作品、そして宮崎駿さんの「風の谷のナウシカ」の作画監督、等々どれも輝かしい作品ばかりですが、小松原はどの作品も一生懸命作画してきました。
残念ながら小松原は9年前、2000年に病に倒れまして、僕らが憧れているアニメーターとしての輝かしい才能が失われてしまったのですが、最後に小松原が教えてくれたことがあります。
遺作となった作品は手塚治虫先生原作の「メトロポリス」という映画で、りんたろうさんという盟友の監督と一緒にした仕事でございますが、製作中に倒れて手術を受けても病室で仕事をなお続けておりました。腕が上がらないので自分が立ちあがって手をさげたまま作画をして最後まで仕事をしておりました。そういう.....つまり、アニメーションは命をかけてやる仕事である、ということを教えてもらった気がします。
これからもその志と気迫を我々は継承して微力ながらアニメーションの発展のために仕事をしていきたいと思いますのでご支援のほどよろしくお願いいたします。
小松原に代わりまして、厚く御礼申上げます。


小松原ナオ子夫人となみき社長を挟んで話す、伊藤 叡虫プロダクション社長(選定委員)


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